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日本のスーパーコンピューター「富岳」が世界一になったニュースが飛び込んできたので、ついでに前回世界一をとった「京」との違いなんかも合わせて解説したいと思います。
<目次>
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スパコン「富岳」は何が世界一になったのか?
今回、日本のスーパーコンピューター「富岳」は計算速度で世界一になりました。
6月22日に計算速度を比べる世界の最新ランキングが発表され、日本のスーパーコンピューター「富岳」が世界一を獲得しました。
最初読み方がわからなかったんですが「ふがく」と読むそうです。
日本としては、約8年半ぶりの首位奪還となっていて、今後この計算能力を使って、新薬の開発や、新しい素材の開発、人工知能への活用などが期待されています。
近年の技術進歩はとにかく早いですよね。コンピューターの性能もものすごいスピードで進化しています。
どのくらいすごいのか?2011年6月に世界一を獲得した日本のスーパーコンピューター「京」との違いを見てみましょう。
「京」との比較と「富岳」のスペックは?
ます、単純に計算能力を比べてみると、「京」は1秒間に一京回というスピードでした。単位が京なのでもはや想像もしにくいのですが、「富岳」の計算スピードは「京」の100倍と言われています。
1秒間の計算回数にすると46京回。
- 京 : 1京回/1秒間
- 富岳:41.5京回/1秒間
になります。計算能力は100倍ですが1秒あたりにすると上記のようになるようです。
また、「京」はシンプルに計算速度の世界一を目指して作られたんですが、今回の「富岳」は使いやすさに重点をおいて作られています。
その上で、「京」の100倍の処理速度があるなんて、とんでもない化け物マシーンですよね。
開発費は、「京」が1111億円で「富岳」が1100億円となっています。「富岳」の方がちょっとだけお安い(笑)
そもそもスパコンって?何がすごいの?
スーパーコンピューターっていうは、ものすごい速さで計算ができるコンピューターのことです。
今回の「富岳」の計算能力を人の力に置き換えてみると、そのすごさがイメージできるかもしれません。
- 人数:世界の全人口70億人
- スピード:1秒間に一回の計算する
- 時間:不眠不休で24時間
- 期間:約700日
人間だとこれだけの労力がかかる計算を「富岳」は1秒でやってしまいます Σ(・□・;)
そもそも1秒間に一回計算を続けることと、不眠不休で24時間、700日以上続けるのは不可能ですが、人間の力に置き換えたらの例なのでつっこみはなしでお願いします(笑)
これだけの計算を1秒でこなすとなると想像つかない世界ですよね。
ちなみに普通のパソコンに1つあるCPUですが、富岳にはなんと15万個搭載されてるそうな(笑)
富岳が世界一になったことで富士通の株価はどうなった?
スーパーコンピューター富岳は、理化学研究所と富士通が共同開発しました。
その富士通ですが、3営業日で株価が下がっていましたが、22日に「富岳」が世界一となったことで23日現在、反発しています。
このコンピューターには将来性があるので、これは当然の結果でしょう。
富岳で新型コロナ対策?研究開発でも活用される能力とは?
本来は2021年に共用開始するために開発され、整備されている富岳ですが、昨今の新型コロナによる世界中への影響でこのコンピューターの開発・整備に支障のない範囲でこの計算能力を提供すると理化学研究所は言っています。
そこで、富岳を使ってできる新型コロナの研究についてまとめてみたいと思います。
- 性質の調査
- 治療薬の探索
- 診断法や治療法の探索
- 感染拡大予想
- 飛沫感染予測
- 社会経済的影響の予想
まだまだありますが、こういうこともスーパーコンピューターの計算で割り出していくことができるみたいです。
スーパーコンピューター「富岳」の設置場所と大きさ
富岳はどこにあって、どのくらいの大きさなのでしょうか。
設置場所
富岳が設置されている場所は、兵庫県神戸市にある理化学研究所の計算科学研究センター内です。
もともとここには従来機の「京」が設置されていましたが、2019年の8月にその役目を終えて撤去されています。
富岳の大きさ
- タテ:200センチメートル
- ヨコ:85センチメートル
- 奥行:140センチメートル
これが1台当たりの大きさになります。これを32台を1列として、12列あります。
つまり、全部で432台設置されていることになります。
計算能力がものすごいことはたしかですが、大きさや台数も化け物ですね。
過去に世界一をとったスーパーコンピューターの一覧
- 富岳(日本):2020年6月
- サミット(アメリカ):2018年6月
- 神威太湖之光(中国):2016年6月
- 天河2号(中国):2013年6月
- 京(日本):2011年6月
京のあとは、中国とアメリカにこの市場をとられていた日本ですが、今回の富岳でまた世界一の座を奪還することに成功しています。
2013年に中国の天河2号に世界一の座をうばわれたあと、再度世界一をねらうための予算を計上したときのことが記憶に残っている人もいるんじゃないんでしょうか。
当時の民主党政権がおこなっていた事業仕分けで、蓮舫議員に「2位ではダメなんですか?」と押し問答をしていましたね。
まとめ
IT技術の進歩によって生活が便利になっているのは間違いないと思いますが、その進化のスピードが速すぎて恐怖すら感じます。
この技術が人間を滅ぼす方ではなく、人間を豊かで平和な世界へ導くものであってほしいと願う今日この頃です。
それでは、また。
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